野菜づくりも「ものづくり」
テクミサワの取り組み
産業用機械の部品製造をしている伊那市福島のテクミサワは、就業時間中に野菜づくりに取り組み始めた。三沢俊明社長は、「野菜づくりもものづくり」と話している。
テクミサワでは、週に1時間、就業時間内に畑作業を取り入れている。
会社が所有する5アールの畑では、キュウリやトマト、大根にスイカと10種類以上の野菜を有機栽培する予定で、22日には畑に種をまいたり、支柱をたてたりと社員総出の作業が行われた。
世界的な経済危機の中、テクミサワも受注が昨年の5割から4割に落ち込んでいる。
同社では、以前から週に1時間を清掃作業などに充ててきたが、その時間を農作業に切り替えた。
社員の中には農業のベテランもいて、一味違った身のこなし。農作業経験のない社員にアドバイスする姿も見られた。
どの野菜を作るかは、社員のアンケートで決めた。
沖縄出身のIターン者もいて、ゴーヤを作りたい竏窒ニいう声もあったという。
収穫した野菜は、社員で分けるほか、取引先などへもおすそ分けするという。
不況の中から生まれたこの発想。社員も良い気分転換になっているようだ。
この日、1時間で畑の作業は終了。午後の仕事が始まった。