野生動物対策センター発足記念シンポジウム
今年2月に信州大学農学部に「野生動物対策センター」が設置されたことを記念したシンポジウムが7日、南箕輪村の信州大学農学部で開かれた。
野生動物対策センターは、シカなどの野生動物に関する問題を解決するための人材育成の拠点として、今年2月に農学部内に設置された。
シンポジウムは、このセンターを広く地域に知ってもらい、地域との連携について考えたいと開いた。
センターの担当教員でもある農学部の竹田謙一准教授は、長野県の野生動物問題の特徴について講演した。
竹田准教授は、長野県は農業の鳥獣被害額が全国3位、被害面積は2位で、他の県に類を見ない発生地だと説明した。
また、長野県は害を及ぼす動物も多種多様と話し、「野生動物問題のメッカであることを逆手にとり、モデル地域となるべき。その中でも農学部は、森林、農業、動物とさまざまな面から共同で研究できるので、果たすべき役割は大きい」と話した。
講演後には、県内外で鳥獣問題解決に取り組んでいる5人によるパネルディスカッションも行われ、今後の解決方法について意見を交わした。