田中園子ピアノリサイタル
日本の現役最高齢ピアニスト田中園子さん(86)のリサイタルが29日、駒ケ根市文化会館で開かれた。駒ケ根音楽文化協会主催。交通事故で背骨を3カ所折った後遺症で背中が丸くなっている田中さんだが、ピアノを前にすると背筋がピンと伸び、モーツァルトやショパン、バッハらの曲をいとも軽やかに弾きこなした=写真。
ソナタ、協奏曲など全8曲を1時間半にわたって弾き終えた田中さんへの拍手は鳴り止まず、期待に応えてアンコール曲を演奏した田中さんにホールを埋めた聴衆はあらためて惜しみない拍手を送った。
演奏の合間には主催者代表の三澤照男さんがステージでインタビュー。「背骨を折った事故はもらい事故だったけど、車の運転は大好き。この間も高速道路でガードレールに乗り上げて車が横倒しになったけど私は無傷だったわよ」などと話す意外な一面に聴衆は感心したりあきれたりしていた。