「防災の日」
各地で防災訓練
「防災の日」の1日、伊那ケーブルテレビでは、緊急地震速報の配信テストを行った。
万が一の事態に正常に作動するかを確認するためで、午前9時に本社設備の試験ボタンを押し、テストが行なわれた。
一般契約者や学校などの公共施設100カ所が対象で、問題なく作動したことが確認された。
また、この緊急地震速報に基づいた訓練が、各地の小学校などで行われた。
伊那市の西春近北小学校では1日、地震速報を使った初めての本格的訓練を行った。
大きな地震がすぐに発生するとの緊急速報が流れると、児童たちは一斉に机の下にもぐり身の安全を確保した。
児童たちは揺れがおさまると、担任の指示に従い、校庭へ避難した。
西春近北小では、速報が流れた場合、すぐに机の下に入ることや倒れそうな棚やロッカーなどから離れ身の安全を確保するなど、具体的な行動を示したマニュアルが設けられている。
井上祐一教頭は、「どの教室の児童も、速報の音やアナウンスから緊急性を認識し、しっかり行動する事ができた」と話していた。
市役所で総合防災訓練
伊那市役所でも1日、防災の日に合わせて総合防災訓練が行われた。
午前9時に地震速報が流れると、職員達が机の下に身をかくし、その後ヘルメットをかぶり庁舎の外へ避難した。
ほかには、庁舎屋上にとり残された人を消防署員がはしご車を使って救助した。
このあと多目的ホールでは、避難所運営ゲームを活用した訓練が初めて行われた。
このゲームは、避難者の年齢性別、国籍、それぞれが抱える事情が書かれたカードを避難所に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるか、また避難所で起こるささまざまな出来事にどう対応していくかを疑似体験するもの。
カードには、「日本語のあまり話せない外国人旅行者が避難所に来ました」「災害対策本部から仮設トイレを設置するので場所を確保してほしい」などが書かれていた。
職員はカードに書かれた課題について、避難所を運営する立場で対策を検討しながら配置などを考えていた。 10月25日には伊那市を主会場に県の防災訓練が実施されることになっている。
電車脱線を想定しJR東海が防災訓練
JR東海は1日、地震による電車の脱線事故が起きたことを想定した防災訓練を実施した。
訓練は、防災の日に合わせてJR東海が毎年行っている。
この日はJR東海の関係者や消防署の職員、市町村関係者ら約70人が集まった。
訓練では、震度6弱の地震で電車が脱線したことを想定し、復旧訓練やけが人の救出訓練などをした。
脱線した車体をレールに戻す復旧訓練では、車体が傾いて転覆しないよう何度も確認しながら、油圧ジャッキで車体を持ち上げ、レールの上へ移動させていた。