旧制伊那中 昭和20年卒業生「四卒会」が同窓会
旧制伊那中学校、現在の伊那北高校を昭和20年に卒業したメンバーの同窓会が25日、南箕輪村の大芝荘で開かれた。
同窓会の名前は「四卒会」という。全国各地から四卒会のメンバー22人が集まり、再会を祝った。
戦時中、旧制中学校は5年制だったが、昭和20年の卒業生のみ4年間で卒業を迎えたため四卒会と名付けられた。メンバーたちは現在、80歳か81歳になる。
当時は太平洋戦争末期で、2年生の時には伊那飛行場を整備するため動員され、3縲・年生の時は辰野のタービン工場へ勤労動員させられたという。
この学年は3クラスあったが、4年間で卒業した唯一の学年としてクラスの枠を越えて結束し、卒業後も毎年欠かさず同窓会を開き、64年目を迎えた。
同窓会では、一学年155人のうち既になくなった69名の冥福を祈って黙祷が行われた。
また自己紹介をして、当時の面影を確認しあっていた。
伊那で開かれる四卒会には初めて参加するという神奈川県在住の小池登さんは、メンバーらの寄せ書きの入った日章旗を持参していた。
小池さんは、この学年で戦地へ赴いた第一号だった。
メンバーも高齢になり、会の運営も難しくなってきているということだが、来年もまた四卒会を開くことを確認していた。
メンバーらは互いに酒を酌み交わし、当時に思いをはせていた。