秋の味覚を味わう会
10月を迎え秋本番。この地域ならではの秋の味覚も食べごろとなっている。
から揚げ、甘露煮、さまざまな味わい方があるハチ。
伊那谷には、全国的にみても珍しいハチを食べる独特の食文化が根付いている。
30日夜、伊那市荒井区内の萱では、地域の人や地蜂愛好会のメンバーたちによる秋の味覚を味わう会が開かれた。
食材は、マツタケに蜂の子、ドジョウにイノシシと野趣あふれるものばかり。
特に蜂の子は、中型のキイロスズメバチに加え、特大のオオスズメバチも並ぶ。
伊那市地蜂愛好会の小木曽大吉さんによると、今年は天候不順の影響か、すがれがまったく駄目という。すがれがない分、この日に向けた食材集めに走った。
この日は、駒ヶ根市でキイロスズメバチの巣を取った。
煙幕でハチを眠らせ、かまで巣を切り取る。巣は5段。白い部分に幼虫やさなぎが入っている。
採った巣は持ち帰り、幼虫を巣から抜き出す。ピンセットではらわたをとり準備が完了した。
成虫はから揚げに、幼虫やさなぎは甘露煮にして味わう。
テーブルの上には、所狭しと並んだ蜂料理。
内の萱の夜は、ゆっくりと更けていった。