箕輪町で満蒙開拓の話
第2次世界大戦中に満州開拓団として海を渡った体験者の話を聞く会が22日に箕輪町郷土博物館で開かれ、6人が満州での暮らしぶりや敗戦当時の記憶を語った。
戦時中、日本が国策として力を注いだ満州の開拓。
箕輪町を含む上伊那北部10町村は、富貴原郷開拓団を結成し、国外に活路を求めた。
体験者の話を聞く会は、町の郷土博物館が、町史にも記録されていない歴史を知ってもらおうと計画した。
記憶をたどり体験談を話したのは6人で、開拓団に参加した動機や現地での暮らしぶり、敗戦後の苦労などを振り返っていた。
当時二十歳で満州に渡った南箕輪村大芝の松沢よし子さん(85)は、生まれて1年にならない我が子をはしかで亡くし、現地で火葬にされた記憶を話していた。