新ごみ施設 北新区がアセス受入に同意
新しいごみの中間処理施設建設に関わる環境影響評価アセスメントについて、地元区の一つ、富県の北新区は26日夜、調査を受け入れるとの決定をした。
新しいごみの中間処理施設の建設候補地となっている富県天伯水源付近は、富県の北新区と桜井区が地元区。
この日は、北新区で代議員会が開かれ、賛成多数でアセス受入が決議された。
北新区の倉澤松男区長は27日、伊那市役所を訪れ、小坂樫男市長に区としてアセスの受入を決定したことを報告した。
新しいごみの中間処理施設の検討は、平成14年ごろから本格的に始まった。
広域連合では、伊那市に用地選定をゆだね、19年6月には、各種団体で組織する用地選定委員会が検討を始めた。
1年をかけて検討を重ね、最終的に投票で候補地を富県の天伯水源付近に決定。昨年6月に市長に答申した。
以降、伊那市や広域連合の理事者が出席して北新で8回、桜井で5回、隣接地区や周辺地区で8回。それ以外の説明会は隣接・周辺地区も含め15回に上った。
そんな中で焦点になってきたのが、環境影響評価・アセス。ごみ中間処理施設を建設する場合、必ず実施するよう県の条例で義務づけられている。
伊那市は、施設建設に向け、まずアセスについての結論を11月末までに各区に求めていた。
これを受け、26日夜開かれた代議員会で、5つある常会の常会長ら16人中13人が出席し、アセス受入合意が採決されたという。
伊那市では、桜井区の返答を待ち、環境影響評価の具体的な方法を区に示していきたい考えだ。
27日開かれた上伊那広域連合議会で、広域連合長の立場でも小坂市長は、北新区のアセス実施受入を報告した。
北新区のアセス受入により、新しいごみ中間処理施設は、建設に向けて大きく前進した。
桜井区の合意が得られた場合、アセス開始時期は、来年4月頃とみられている。
準備から調査、まとめまで含めると3年を要するという。
小坂市長は、「アセスの結果を受け、事業実施に問題がないことを確認したのちあらためて建設の同意をお願いし手順を踏んで進めていきたい」と話している。