「遊行と芸能民、乞食人井月」シンポジウム
「遊行と芸能民、乞食人井月」と題したシンポジウムが26日、いなっせで開かれた。
このシンポジウムは、漂泊の俳人井上井月や、放浪の思想について考えようと井上井月顕彰会が開いた。
パネリストは井月研究家の春日愚良子さんや、日本思想などを研究している東北大学大学院の佐籐弘夫教授ら7人が、また司会は伊那市出身で映像作家の北村皆雄さんが務めた。
シンポジウムで春日さんは、「井月は、芥川龍之介が褒めたほど字が上手だった。伊那の人たちが井月を珍長したのは俳句より、書に惚れこんだからではないか」と話した。
また佐藤教授は、「人は生きていくうちに、大事なものが増えていく。やがてそれが重みに感じてくるが断ち切れるものではない。しかし井月はそれをやすやすとやっている」と話した。