伊那市富県の「一夜の城」 市教委が周辺調査へ
保存か取り壊しかが議論されている、伊那市富県の「一夜の城」について、伊那市教育委員会は、周辺一帯の調査を行う計画を明らかにした。
一夜の城は、戦国時代、高遠城を攻める際に織田軍が築いたとされる砦。
一夜の城に関しては、市道桜井殿島線の拡幅工事に伴い、一部を取り壊す必要がある。
文化財保護の観点から、県の教育委員会では、道路工事の必要性は認めているものの、重要な遺跡とし、保存について検討するよう市教育委員会に求めていた。
市では、道路の拡幅の幅を6メートルから5メートルに変更し、取り壊す部分を減らすなどの対策を示してきた。
市教育委員会では、早い時期に、発掘調査や周辺地域の調査、専門家などの意見を聞きながら、「一夜の城」の姿を解明し、改めて県教育委員会に説明したい考え。
市道桜井殿島線は、現在道幅が狭く、市民からは拡幅を求める声が挙がっている。