下水道料金未請求 原因内訳示す
下水道使用料の未請求があったことについて伊那市は9日、その原因の内訳を伊那市議会経済建設委員会で示した。
伊那市では、下水道に接続しているにもかかわらず、使用料を請求していなかった事例134件のうち何が要因でミスが起こったのかを調査した。
その結果、過去にアパートなどでは、入居者がいなければ下水道に接続していても、使用開始届けを出さなくてもよいとしていたことがあり、その後、入居者が入っても使用開始届けが未提出のままだったケースが57件、率にして42%を占めた。
また、工事を担当する係から料金の請求を行う係に事務処理が移る時、うまく伝わっていなかったケースが25件で18%、下水道の使用開始届けの必要枚数をチェックしていなかったり、提出してもらった届出を紛失したと思われるケースが19件で14%となった。
また、無届で工事を行った業者もあった。それらはすべて市の指定工事店ではなかったという。
年度別発生件数でみると、平成19年度が39件と最も多くなっていて、次いで平成16年の24件、平成17年の20件となっている。
市では、平成5年から下水道の供用を開始していて、「当時の不完全なシステムを見直さないまま、運用を続けてきたことが今回の問題を招いた」と説明した。
市では今後、聞き取り調査を行い、事実関係を確定するという。