山岳写真家中山秀幸さん 写真遺作展
昨年10月に脳腫瘍のため48歳で亡くなった山岳写真家中山秀幸さんの写真遺作展「山に愛された男がのこしたもの」が3日から、伊那市の県伊那文化会館で始まった。
遺作展は、中山さんのこれまでの活動を知ってもらおうと、友人や写真仲間などでつくる実行委員会が開いた。
会場には、地元南アルプスの写真のほか、南米アンデスの山やそこで暮らす人々を写した作品など55点が並べられている。
また中山さんが撮影のために使っていたカメラのほか、山で使っていたテントや登山靴なども展示されている。
中山さんは、伊那市美篶出身で、25歳の頃から山の魅力を写真で表現しようと創作活動を始めた。
1990(平成2)年に日本山岳写真協会に入会。その後活動に専念するため、勤めていた会社を退職してからは、数多くの山岳写真を発表し将来を期待されていた。
3日から始まった遺作展には、朝から多くの人が訪れ、中山さんの写真に見入っていた。
遺作展を企画した実行委員会の委員長で中山さんが師事した山岳写真家津野祐次さんは、「企画展が開催できたのは中山さんの人柄を慕う多くのファンのおかげだ」と話す。
中山秀幸写真遺作展は、入場無料で11日まで開かれている。