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伊那公園賑わい守る花見小屋

伊那公園賑わい守る花見小屋

 一方、桜の名所の一つ、伊那市の伊那公園も今がちょうど満開。昭和40年代には、高遠に負けないほどの賑わいを見せたという伊那公園。時代の移り変わりとともに人出も減った。
 そんな伊那公園に、1軒の花見小屋がある。
 北沢福明(よしあき)さんは、30歳で花見小屋を出し、今年で41回目の春を迎えた。
 公園を訪れる花見客は、ずいぶん減りったが、北沢さんの顔を見に足を運ぶ常連客も少なくない。
店構えは、昔のまま。定番のそば、うどん、おでんなどほとんどのメニューは、15年以上前から据え置きの500円。店内外には、懐メロが、今では目にすることがなくなったカセット型の装置で鳴っている。
 伊那公園には、以前3件の花見小屋があったが、今では1軒だけになった。
 今年は、4月1日から小屋をあけたが、赤字覚悟だ。
おとといは、1日の売り上げが1,200円だった。
 今年は、花が散り終わる18日までの営業を計画している。
 最近は、福祉施設からの利用者が増えている。
 弁当などを持ち込むパターンが多く利益にはならない。それでも北沢さんは、笑顔をたやさず接客する。9日も車椅子での利用者が大勢訪れた。
 伊那公園には、150本の桜がある。
 一時は、高遠城址公園に負けないほどに賑わった公園も、企業や職場での大人数の宴会が減り、少人数で短時間、若い人の利用も減った。
 高遠城址公園への花見客の入りこみが本格化した9日、伊那公園では、1軒の花見小屋が営業していた。

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