民話「孝行猿」資料館開館
伊那市長谷「入野谷」内に完成
伊那市長谷に伝わる民話、孝行猿の資料館が、伊那市長谷の南アルプス生涯学習センター「入野谷」内に完成した。
14日は市の関係者など約70人が、完成した資料館を見学した。
資料館は、孝行猿の話のゆかりの地、伊那市長谷市野瀬にある入野谷の2階に設けられ広さは約28平方メートル、工事費など事業費は約570万円となっている。
孝行猿の資料館はこれまで個人の住宅内にあったが、平成19年に閉館となったため、今回あらたに設置された。
孝行猿の話は、猟師に打ち殺された親猿を3匹の子猿が助けようとする民話で、伊那市無形文化財に指定されている。
資料館には物語をイメージする囲炉裏のある部屋がつくられ、殺された親猿を助けようとする子猿の姿が彫刻で表現されている。
また小学校の道徳の時間に教材として読まれていた「孝行猿の話」を掲載した本が展示されている。
ほかには、長谷に関する映像記録を見ることができるコーナーや展示パネルなどがある。
14日は資料館完成を祝う記念式典も開かれ、長谷小学校の児童が「孝行猿の歌」を披露した。
式典ではほかに、地元の民話を紙芝居で伝える活動をしているグループが孝行猿の紙芝居を披露した。
資料館は伊那市長谷の南アルプス生涯学習センター「入野谷」内にあり入場無料で見学することができる。