新上伊那地方事務所長に聞く
市川武二さん
上伊那地方事務所の所長に、今年4月1日付けで新しく市川武二さんが着任した。
市川武二さんは、埼玉県生まれの57歳で、東筑摩郡の現在の筑北村で育った。
1975(昭和50)年に県職員となり、企画局企画課土地対策室長、商工労働部産業政策課長などを歴任、今年4月に上伊那地方事務所長に着任した。
上伊那の印象については、「上伊那は上の段から見ると、北海道かと思うような、これが長野県かと思うような風景がみられる。長野県でも珍しいと感じている」と話す。
企画局企画課土地対策室長時代は、南アルプスなどでの風力発電事業について問題となった時期で、環境アセスメントの強化などの条例を整備した。
また、商工労働部産業政策課長時代には、リーマンショックから始まる世界同時不況の中で、県の緊急経済対策に取り組んだ。
上伊那の産業については「上伊那の工業出荷額が多いことは承知しているが、そんなに他地域と大差があるわけではない。産業といっても製造業に限らず、観光・農業・林業も産業だ。観光で言えば上伊那だけでなく広域的な観光を考えなければならない。製造業だけを見た場合でも上伊那管内だけを取り上げて見ないほうが良いだろうと感じている。今後の取り組みとしては、農商工の連携で、他にないものを作り出していくことが今後ますます重要になるのではないかと感じている。」と話している。
市川さんは、商工労働部で7年、企画局で6年勤めていて、得意だった分野から着手したいとしている。
家族は妻と息子2人娘1人。家族を長野市に残し、現在は単身赴任。
趣味は県職員になってから始めたという野球で、現在も県職員でつくるOBチームで、全国大会出場を目指しているという。