桜奏会が高遠囃子
高遠城址公園の夜桜の下で
伊那市高遠町に古くから伝わる高遠囃子を保存継承している桜奏(おうそう)会は、15日夜夜満開の高遠城址公園で巡行した。
15日夜は、桜奏会のメンバー20人が、提灯を先頭に、太鼓や笛、三味線などを演奏しながら満開の桜のもと公園内を巡行した。
高遠囃子は、だるま市で有名な鉾持(ほこじ)神社の4月の例祭で、山車とともに囃し歩かれていたが、現在は、9月の燈籠祭りで演奏されている。
桜奏会では、花見客が大勢訪れるこの時期にも伝統の音色を楽しんでもらおうと10年ほど前から公園内での巡行を行っている。
高遠閣を発着点に桜雲橋を渡り公園を一周するコースで、往路はゆっくりとしたテンポの本囃子、復路は、テンポが速く賑やかなかえり囃子で巡行した。
桜奏会の北條良三会長は、「寒くて手がかじかんでしまうが、満開の桜の下で演奏するお囃子は独特の風情がある」と話していた。
高遠城址公園の桜の開花状況は、寒さも手伝って16日現在、まだ見頃となっている。