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進徳館開校150年 進徳館の日

進徳館開校150年 進徳館の日

 高遠藩の藩校、進徳館が開校してから今年で150年を迎える。
 伊那市高遠町の高遠閣では22日、進徳館教育を見つめなおすイベントが行われた。
 「進徳館の日」と名付けられたこのイベントは、進徳館創立135年を記念して始まったもので、今年で16回目になる。
 会場には約300人が集まり、講演などに耳を傾けた。
 進徳館は、1860年に高遠藩の藩校として、人材育成を目的に創設され、明治時代の廃藩置県までの13年間続き、南信地域の近代教育の基礎を築いた。
 校名の「進徳館」は中国の哲学、易経の「立派な人格を持った人となるためには、徳を進め、学問や仕事を身につけなければならない。忠信を尽くすことで徳は進むのである」という一文が由来とされている。
 今回は創設150年を記念して初代信州高遠美術館館長の堀井英雄さんによって書かれた進徳館精神を意味した四字熟語「進徳修業」という書が進徳館に贈られ、イベントの中で紹介された。
 式典が終わると、進徳館の卒業生で東京藝術大学初代校長の伊澤修二の末裔、伊澤純也さんが講演した。
 伊澤さんは、修二の経歴を紹介しながら、「修二を世に出したのは高遠での教育のおかげ」と説明した。
 また講演のほか、高遠小学校の児童による舞踊「孤軍高遠城」などが披露された。
 参加した白鳥孝伊那市長は「まちづくり、地域づくりの基本は人づくり。進徳館教育を継承し、素晴らしい教育が広がればうれしい」と話していた。

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