農林業への鳥獣被害額約1億8700万円
上伊那野生鳥獣保護管理対策協議会で報告
上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会が28日開かれ、野生鳥獣による昨年度の農林業被害額は1億8700万円になったことなどが報告された。
協議会では、平成21年度の被害状況が報告された。
それによると、上伊那地域の農林業への被害額は約1億8700万円で、前年度に比べ1200万円増加している。
野生鳥獣対策としては、毎年防護柵を延長しているほか、個体数調整などで平成18年度から毎年2千頭近くのシカを捕獲している。
また本年度の新規事業として、上伊那地方事務所では、野生鳥獣の農林業被害状況把握や支援内容のレベルアップを目的に、上伊那の全209の集落を対象に被害状況の調査を行う計画。
また市町村からの要望により、補助金等を用いて設置された電気防護柵のメンテナンスを実施するとしている。
協議会会長で、上伊那地方事務所の市川武二所長は、「野生鳥獣による被害は精神的な苦痛も大きい。これ以上拡大しないよう対策をとっていきたい」と話していた。