「ハクビシン」など小動物の駆除に力
伊那市有害鳥獣対策協議会 総会
伊那市有害鳥獣対策協議会は、2日総会を開き、今年度は、ニホンジカやイノシシに加え、ハクビシンなどの小動物の駆除に力を入れていくことを確認した。
総会には、協議会を構成している伊那市やJA、猟友会など関係する団体の代表者らが出席し、今年度の事業計画などを決めた。
白鳥孝市長は、「有害鳥獣被害は、農家の耕作地放棄など意欲の低下につながると心配している。戦いを続けていかなくてはならない」とあいさつした。
今年度は、市民や猟友会から要望が多かったハクビシンなどの小動物駆除を充実させる。
捕獲する檻やくくりわなを200個協議会で購入し、猟友会を通じて貸し出す予定で、市内全域で駆除を進める。
協議会では、ハクビシンなどの小動物の捕獲奨励金を新たに設け、1頭あたり1,500円を交付する。
また、顕著な被害は報告されていないが、今のうちに手を打っておこうと、中央アルプスの山麓、西山地域での捕獲に初めて取り組む。
報告によると、有害鳥獣による21年度の農作物への被害は、290トンで20年度に比べて78トン増え、被害額は、4,100万円に上った。
捕獲量は、ニホンジカが595頭、イノシシは182頭、ニホンザルが94匹などとなっていて、いずれも前の年を上回っている。
被害をもたらす鳥獣は、シカ、イノシシ、ハクビシンの順となっている。
委員からは、平成21年度、6,000万円をかけた防護策の整備事業について、効果の検証を求める意見もあった。