Cルート優位も上伊那は最終決定までBルートを要望
交通政策審議会鉄道部会中央新幹線小委員会で
ルート別の費用対効果が報告される
リニア中央新幹線の建設ルートについて南アルプスを貫く直線のCルートが、伊那谷を通るBルートに比べ建設費が安く、経済効果も大きいとする調査結果が出されたことを受け、上伊那地区期成同盟会は、地域の発展のため最終決定までBルートを要望していくとの考えを示しました。
リニア中央新幹線建設促進上伊那地区期成同盟会会長の白鳥孝伊那市長は20日、記者会見を開き自らの考えを述べました。
縲恃鋳ケ市長縲・br>「部会の中ではルートがCに決まったということは出ていないというふうに聞いています。
ただデータから見ると直線ルートが有利ではないかということの中から(マスコミ)各社、Cルートで事実上決定という方向で表現がされているようなんですけども、これからまだ次回、またその次ということで委員会が開かれながら最終的に決まっていくという認識でいます。
今まで20年間携わってきた人たちの声をきちんと聞くという場を設けてもらいたいと思う。
ですから小委員会に対してぜひとも、じかに私どもの声を届けたい。私は届けたいと思います。
どうしてBルートなのかということを素直に私は今まで20年間携わってきた立場としては伝えたいという思いがあります。」
このように白鳥市長はルートが正式決定するまでBルートを要望していくとの考えを示しました。
「国は中南信の総合交通体系の中で検討を」
Cルート優位とする報告に対し上伊那地区期成同盟会副会長の向山公人伊那商工会議所会頭は、次のようにコメントしました。
縲恁・R会頭縲・br>「私どもはリニアだけでなく、リニアを含めて中南信の総合交通体系の中でリニアの問題を、ぜひ国として検討してもらいたいと申し上げてきました。
今後も地域の発展に寄与することですので最後まで、粘り強くそんな意見を主張してまいりたいと考えています。」
20日、東京で開かれた交通政策審議会鉄道部会中央新幹線小委員会で報告された費用対効果の分析結果によりますと、東京から大阪までの建設費はBルートが6兆円、Cルートが5兆5,000億円でCルートの方が、5,000億円安くなると試算しています。
一方、利用者の移動時間短縮や、事業者の収益などによる経済効果は、Bルートが7兆5,000億円、Cルートが8兆4,000億円でCルートの方が9,000億円上回るとしています。