少年の搭慰霊祭
戦時中、満蒙開拓青少年義勇軍として満州に渡り、命を落とした青少年の霊を慰める慰霊祭が25日、伊那市の伊那公園にある少年の搭の前で行われました。
慰霊祭は毎年上伊那教育会が行っていて、役員らおよそ30人が出席しました。
この日は、少年の搭の解説板の除幕が行われました。
これまでの解説板は木製で、文字が読めなくなるなどしてきたため、上伊那教育会が今回、新しく建立しました。
上伊那教育会によりますと、青少年義勇軍の上伊那出身者は507人で、このうち91人が命を落としたということです。
会長の内山政則さんは、「負の遺産を風化させることなく、永久平和への努力を誓います」と追悼の言葉を述べました。
満蒙開拓青少年義勇軍の生存者の一人、伊那市西箕輪の北原和夫さんは、「終戦後は、飢えと寒さ、病気で犠牲者が続出した。この経験は生涯忘れることができない」と話していました。
参列者は、少年の塔に花を手向け、平和への願いを新たにしていました。