井月とその時代
講演とシンポジウム
漂泊の俳人、井上井月と井月が生きた時代背景について考える講演とシンポジウムが14日、宮田村民会館で開かれました。
これは井月が生きた、幕末から明治の時代背景を知ることで、井月への理解を深めようと、井上井月顕彰会が開いたもので、会場には約170人が集まりました。
講演では上伊那郷土研究会会長の伊藤一夫さんが、明治の初め、暦が太陰暦から太陽暦に変わったことについてふれ、「季語を使う俳人井月は暦が変わり、とまどったのではないか」と話しました。
シンポジウムでは、映画「ほかいびと伊那の井月」を制作している北村皆雄監督と、井月の生まれ故郷とされている新潟県長岡市の歴史研究家、稲川明雄さん、伊藤一夫さんの3人が話をしました。
稲川さんは「井月は長岡藩の武士だったという説があるが、それを証明する資料はない。今後研究をすすめ、証明したい」
また北村監督は「伊那市と長岡市との交流を深め、両地域で井月を盛り上げていきたい」と話していました。