独特の辛つゆで舌鼓
にぎやかに行者そば祭り
伊那市の荒井区主催の「第19回行者そば祭り」が16日、内の萱スポーツ公園であった。県内外から多くの家族客らが訪れ、列をつくるにぎわいで、名人が作る伝統の手打ちそばに舌鼓を打った。
1300年の昔、駒ケ岳へ修行に向かう行者・役小角(えんのおずぬ)が、内の萱で一夜のもてなしを受け、その礼に置いていったそばの種を大切に守り育て、今に伝える「行者そば」。焼きみそと大根おろしを混ぜた独特の「辛つゆ」でそばを味わおうと、年々訪れる客も増えている。
市そば打ち名人の会や地元区民がこだわりのそば約2千食を用意。大釜で休むことなくそばをゆで、調理、受付など総勢120人のスタッフがもてなした。
伊那市横山の小林紀久さん(33)は家族4人で食事。「子どもも外で食べることを楽しんでいる。自然の中で食べる地元のそばは格段においしい」と満足していた。