「高遠ぶらり」試験版で現地テスト
伊那市高遠町の昔の地図を活用した携帯情報端末のソフトウェア制作に向け、29日、試験版のソフトを使った現地テストが行われました。
この日は、ソフト制作に協力しようと、市内外からおよそ20人が参加しました。
ソフトは、観光振興や歴史学習に活用してもらおうと、伊那図書館などが企画し、制作を進めています。
現在、ソフト制作に必要な情報を集めたり、実際にどのように活用できるかを試験するためにワークショップが開かれていて、今回で2回目です。
ソフトは、iPadやiPhoneなどの携帯情報端末で、高遠の昔の地図上に、現在自分のいる場所を表示するもので、「高遠ぶらり」と名付けられています。
今回は、前回の町内探索で、参加者が気づいた点などが入力された試験版ソフトが用意され、これを使った現地テストが行われました。
試験版のソフトは、高遠町出身の画家、池上秀畝が明治時代に描いた地図「旧高遠城之眞景」の上に、現在地が表示されるところまで制作が進んでいます。
伊那図書館の平賀研也館長がiPadを片手に、進徳館や東高遠の武家町跡を案内していました。
平賀研也館長は「予想はしていたが、使ってみるとやはりおもしろい。侍が横を通り過ぎるのではないか、というような気持ちになれる」と話していました。
また、参加者は観光客の目線になって、景色の良い場所や気になった点などを、スタッフに伝えていました。
ある参加者は「昔の地図を見ながら歩くと、昔の街並みを歩いているような不思議な感覚になる」と話していました。
伊那図書館では、今後も一般参加者を交えての探索を行う予定で、参加者の意見や要望を取り入れ、3月の初め頃に完成版を配信したい考えです。