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美和ダム恒久たい砂対策施設完成で式典

洪水バイパストンネルなど愛称も発表

 国土交通省三峰川総合開発工事事務所は15日、長谷村の美和ダムへの土砂流入を抑制する洪水バイパストンネルなどの恒久堆(たい)砂対策施設の完成式を美和湖上流に建設した分派堰(せき)東側の特設会場で開いた。国や県、関係市町村などから約200人が出席し、トンネルや分派堰、分派堰上流に貯水したダム湖の愛称も発表した。
 洪水時に流入する土砂のうち、粗い土砂を貯砂ダムで止め、細かい土砂を分派堰でせき止めてトンネルに迂(う)回させ、直接下流に放出する全国初の施設。総事業費約170億円。01年1月に着工、4年余の歳月を経て完成した。
 今年7月に試験運用を始め、ゲートやダム管理用制御装置の作動、放流量を確認。2年間は試験期間とし、分派堰の機能や土砂の移動量、下流の環境の影響などを確認していく。
 愛称は、三峰総が7月から募集し、応募のあった250余から、トンネルを「三峰川バイパス」分派堰を「三峰堰」ダム湖を「長谷湖」に決定。長谷湖は石碑を建立、設置場所は検討中という。
 国土交通省の清治真人技監は「美和ダムの堆積土砂をどうするか、全国的に直面した課題の一つであった。構想段階に描いたものとほぼ同じような形となり、地元住民の熱意が実を結んだ。今後は見学者も訪れると思うが、多くの人に愛される施設でありたい」とあいさつした。

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