東北太平洋沖地震 被災地へ援助隊派遣
11日午後2時46分頃に発生した東北地方太平洋沖地震で多くの被災者が出ていることから、国の要請を受け、上伊那地域からも援助隊が被災地へと派遣されています。
被災地へ向かったのは、伊那中央病院の、災害時のトレーニングを受けた医療チームDMATと伊那消防組合の緊急消防援助隊1隊、天竜川河川事務所の災害復旧支援チームTEC‐FORCEです。
伊那中央病院のDMATチームは、11日午後6時に伊那中央病院を出発しました。
12日現在岩手県内で活動していて、災害現場での治療優先順位をつけ医療を行うトリアージや災害拠点病院での治療などを行っているということです。
伊那消防組合の緊急消防援助隊は宮城県に派遣されました。
派遣されたのは、救急車1台と救急や後方支援を行う隊員5人です。
隊員らは、11日午後6時に上伊那を出発、12日は午前10時から宮城県仙台市近くで活動したという事です。
また、国土交通省天竜川上流河川事務所は緊急災害対策派遣隊TEC‐FORCEの5人を派遣しました。
TEC‐FORCEは、現地での技術的な支援を行います。
災害を受け白鳥孝伊那市長は「会津若松など友好都市には連絡をして被害が少ないことは確認できたが、大きな災害。できることはやりたい。」と話し、20日に行われる春の高校伊那駅伝については「東北、関東からも毎年出場してくれている学校があるので状況を確認したい。非常に心配している」と話していました。
今後、伊那消防組合が13日に緊急消防援助隊の第2陣を被災地へ送る他、伊那市では要請があれば給水車を派遣するということです。
新宿行き高速バス 運行再開
地震発生直後から運転を見合わせていた新宿行きの高速バスは、12日の午後の便から上下線とも運転を再開しました。
伊那バスによりますと、時間の遅れは無く、通常ダイヤで運行しているという事です。
JR東日本によりますと、松本と新宿を結ぶ特急スーパーあずさとあずさは、午後3時過ぎに運転を再開しましたが、午後4時現在、上下線とも時間に遅れが出ています。
地震で荷物発送できず
また、運輸業にも地震の影響が出ています。
佐川急便(株)伊那支店では、12日、13日発送の東北・北海道方面への荷物は預かっていません。
また、関東方面も地域によっては、必着や時間指定での受付ができない状況です。
佐川急便では、いつ改善できるか見通せない状況だとしています。
そのほか、郵便事業などでも東北・北海道方面の発送は受け付けていないほか、それ以外の地域への荷物の配達にも遅れが発生しているということです。