南アの水・環境保護どうする
「考える会」がシンポジウム
南アルプスと水について考えるシンポジウムが18日、長谷村の仙流荘であった。明るい県政を進める会のメンバーを中心につくる実行委員会「南アルプスと水を考える会」(桜井伝一郎代表)の主催。約140人が集まり、パネルディスカッションなどを通して、「水の大切さやダムの必要性について、意識を高めていく機会」(桜井代表)とした。
白鳥孝伊那市収入役をコーディネーターに、国土交通省三峰川総合開発工事事務所の榎村康史所長、伊東義人高遠町長、宮下市蔵長谷村長ら6人が、農業や観光、治水などの観点から南アルプスや南アルプスを源流とする三峰川について意見を交わした。
「伊那谷の農業の中心である稲作。清らかな水、土壌によっておいしい米が作られているが、水を守ることがこれにつながっている」「工事で南アルプス直下の三峰川の清らかさを実感した。この清流をいかに大事にするか、南アルプスの美しさをどう保っていくか」「侵食によって破壊された山岳をどう守っていけばいいのか」など、南アルプスの環境保護の重要性を訴える意見や今後の課題があがった。
また、洪水災害から考えたダム建設については、「土砂を防ぐには上流域にダムがあったほうがいいのでは。必要なものは作っていくべき」などとした意見が出た。
美和ダム洪水バイパス施設の現地視察や、国土交通省中部地方整備局河川部の広域水管理官・高橋洋一さんの講演「ダム事業の現状について」もあった。