田中優さんが伊那で講演
市民など有志が講演会開く
反原発の立場で執筆などの活動を行なっている田中 優さんの講演会が、31日伊那市のいなっせで開かれました。
田中さんは、「原発に頼らない社会へ」といった著書を多数出版しているほか、ミュージシャンの坂本龍一さんが発起人のNPO法人「ap bank」で幹事を務めるなどの活動をしています。
講演会は、福島原発事故問題を受けて、伊那市の有志などが開いたものです。
田中さんは、チェルノブイリの事故の後、自分の子どもの体調が悪くなった事をきっかけに、原発問題に取り組んでいます。
田中さんは「現在は、パニックになるのではなく、適度に怖がることが必要な状態」と話しました。
田中さんは、「福島在住の人達が県外に避難しようとすると、『裏切り者』『神経質すぎる』などといわれ、避難できない状況にある。今、チェルノブイリを越えるレベルの汚染の中で、福島の子ども達が被ばくしている。」と話し、「本来、国が立ち入り禁止などの措置をとるべきだが、住居や職業を提供するなど汚染された地域から避難できる支援が必要。」と話しました。
また、「脱原発というと、すぐに自然エネルギーと考えがちだが、まず、電気消費量を減らしたあと、自然エネルギーの活用を考えるべき」と話していました。