郷土の平和決意新た
西箕輪戦没者追悼式
伊那市西箕輪の戦没者追悼式が20日、同地区の仲仙寺観音道招魂碑前であった。遺族会など関係者50余人が出席し、戦死した人々に思いをはせ、先人が愛した郷土に平和を築き上げていくことを誓い合った。同地区社会福祉協議会や遺族などでつくる実行委員会の主催で、この時期恒例。
出席者は、仲仙寺の師田香雪住職の独経が流れる厳かな雰囲気のなか、「招魂碑」の前で手を合わせ、焼香し、哀悼の意をささげた=写真。
実行委員会の山口通之副会長は「日本は戦後60周年を向かえたが、世界ではまだ戦争やテロなどが絶えない。戦争の悲惨さを後世に伝え、遺族会と共に平和を追い求めたい」とあいさつし、同市社会福祉協議会の御子柴龍一会長も「社会の生活環境が多様しようと、次世代の子供たちに戦争の悲しさを伝えていかねば」と話した。 伊那市遺族会の矢島荘司会長は「日本は荒涼とした廃墟のなか、飛躍的な繁栄の道を歩き続けている。西箕輪の地も豊かで平和なになったのも、戦没者のいしずえによるものだと語り継ぎ、思いを新たに追悼の意をささげたい」と追悼の辞を述べた。
招魂碑に眠る戦没者は日清戦争以降183人(分村前の箕輪町中曽根地区の約10人も含まれる)。