高山植物保護対策 人から獣へ
対策協議会 中アで生息調査
南信地域の高山植物の保護活動を行なっている保護対策協議会の南信地区協議会は、今年度から新たにニホンジカやイノシシの生息状況を調査します。
協議会の会長を務める南信森林管理署の竹内正比古署長は、「ここ数年で、ニホンジカを中心とする獣害が多くなってきている。人間に対する監視に加え、獣の対策を考えていかなくてはならない。」とあいさつしました。
協議会では、今年度から中央アルプスを対象にニホンジカやイノシシの生息情報の調査に取組みます。
中央アルプスには、年間のべ1,122人が保護指導のため入山していることから獣の情報収集にも一役かってもらおうと協議会で協力をよびかけました。
中央アルプスでは、高山植物の具体的な被害は、報告されていませんが、目撃情報などもあることから生息状況を把握し、他の協議会と連携して対策を講じたい考えです。
なお、昨年度の保護取締状況は、件数は、538件と前の年度の79パーセントと減少していて、協議会では、パトロールの効果が現れたとしています。
踏み荒らし件数は、227件、禁止区域への侵入が132件、ゴミやタバコの投棄が75件となっていて、厳重注意や、注意指導されたのは、343件にのぼりました。
協議会では、今年度しおりを作成し、登山客にマナーを守ってもらうよう啓発していきます。