創造館の展示「赤羽校長の眼鏡」
旧中箕輪尋常高等小学校の集団登山で命を落とした赤羽長重校長の遺品の展示会「赤羽校長の眼鏡」が今日から伊那市創造館で開かれています。
旧中箕輪尋常高等小学校、今の箕輪中部小で校長を務めていた赤羽長重は、大正2年駒ヶ岳集団登山中に遭難し、児童9人とともに命を落としました。
展示会ではその赤羽校長の遺族から上伊那教育会に寄贈された遺品など12点が並べられています。
赤羽校長が遭難のときに、かけていたと伝えられている眼鏡は、明治時代中期から後期に作られたものです。
レンズが緑色をしていてサングラスとして使われていたということです。
また遭難したときに着ていたシャツは丸首の襟で運動する際によく使ったといわれています。
他には、教員免許など赤羽校長の所持品が並んでいます。
赤羽校長は教育の一環として登山を学校行事に定着させようとしていました。
駒ケ岳集団登山の遭難はそんた折りに発生したもので、倒れていく子どもを守りながら自身も命を落としましたが、責任者として当時、非難の対象ともなりました。
この事故は、新田次郎の小説「聖職の碑」でも紹介されています。
伊那市創造館の展示、「赤羽校長の眼鏡」は9月4日まで開かれていて、創造館では「人一倍教育熱心で、責任感の強かった赤羽校長の人物像を感じてもらいたいと話しています。