ドラゴンフルーツを栽培、営利作物としての栽培は県内唯一
中川村の矢島さん
中川村南田島の矢沢義幸さん(38)=公務員=は150平方メートルのハウスで、ドラゴンフルーツ=多肉植物、三角サボテン科=を栽培、飯田市の青果店に出荷している。県内で営利作物として栽培しているのは矢沢さんだけ。
00年に沖縄旅行でドラゴンフルーツに出会い、栽培農家を見学させてもらい「花の美しさ、甘くシャーベットのようなおいしさ」にすっかり魅せられ、早速、白肉種を導入。翌年、赤肉種を合わせて4種類、20株を作付け、昨年、初めて花が咲き、収穫できるようになった。
7月下旬ころから、直径45センチの月下美人のような巨大花が夜中の数時間咲く。すぐに人工受粉させ、花後45日で、4、500グラムに果実は肥大化し熟す。うろこをつけたような特異な形で、存在感がある。味は白肉種はさっぱりと甘い、赤肉種は甘みが強い。
果肉にビタミンや繊維、ブドウ糖、人に有効なミネラルを含む自然食品。病虫害も少なく、無農薬栽培ができる。
矢沢さんは「新しい作物なので、試行錯誤の連続。最低温度は7度、重油高騰で燃料費が頭痛の種」と話していた。