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よみがえる被災地の風景

奥村憲さんが洋画展 23日まで

よみがえる被災地の風景

白日会会員で伊那市中央に住む洋画家奥村憲さんの作品展が伊那市西春近のかんてんぱぱホールで14日から始まりました。
東日本大震災で失われた風景が絵画でよみがえります。
1985年、青森県の浜辺を描いた「北の浜」。
1997年、青森県八戸の漁村を描いた「猟師小屋のある風景」。
2004年、同じく八戸の漁村を描いた「海辺の小屋」。
すべて今年の東日本大震災の津波で消えた風景です。
奥村憲さん70歳。
23歳から絵を描き始め、45年間連続して白日展に出品し続けてきました。
70歳で個展を開こうと準備していた矢先に東日本大震災が発生。
公害防止のため水質浄化処理の技術者として働いていた奥村さんは、東北地方に出張する機会が多くあり、漁港には多くの知人がいましたが、震災で大勢が亡くなり、描きためた風景も消えました。
100号の大作「消失北の街追想」は、震災後に描いた作品です。
岩手県宮古の漁港の様子を昔描いたスケッチなどをもとに完成させました。
津波により消えた震災前の風景がよみがえりました。
にぎやかな街の様子、東北地域特有の空を重く暗い色調で表現しています。
大作を中心に東北地方や北海道、伊那谷の風景42点が並ぶ奥村憲さんの洋画展は、23日まで伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれています。

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