現代の名工
オリンパス伊那製造部 原和一さん(54)
卓越した技能が評価され、厚生労働大臣表彰を受ける今年度の現代の名工に県内から6人が選ばれ、そのうち3人が伊那市です。
3日間にわたってお伝えしますが、今日は、オリンパス伊那製造部の原和一さんです。
伊那市東春近下殿島の原和一さん54歳。
箕輪工業高校卒業後、オリンパスに入社し、36年間、レンズ加工一筋に働いています。
原さんは、レンズ加工の中でも特に精度が求められるプリズム加工を担当していて、1800分の1度の精度を出す加工技術を確立しました。
そのプリズムは、内視鏡から高性能の顕微鏡まで幅広く用いられています。
これまでを振り返って・・・
原「自分で思う達成感は、とても些細な事。今日は、これをこういうふうに出来たらなあと思い会社に来て、それがうまくいくと達成したなと感じてきた。それの繰り返しで36年やってきた気がする。」
現代の名工に選ばれて・・・
原「開発が関係し、技術が関係し、作るほうでは、先輩や同僚が関係してくるので、全員の代表としていただいたという思いが一番。ただいただけたこと自体は、大変光栄なことと感じる」
職人としてのプライド・・・
原「上からは、デジタル化を進めろと再三言われる。出来たものが良いか悪いかというレベルならデジタルで良いが、最後の感覚で仕上げる所は、これかせも人によって行なわれる部分。それがなければみんな同じ製品が出来て、不良は出ない。」
プリズム加工の面白さ・・・
原「特殊なもので違う会社から来たり、開発から来るものは、やったことのない仕事で自分の経験が一番活かされる。寸法が求められているのか、角度が求められているのか、外観のキズがないものが求められているのかで加工の仕方が全く違う。それを考えて仕事をするのは、いつになっても飽きない。」
今後の目標・・・
原「目標は、自分の継承者を育てること。これからですが・・・。」