北限のユズ色づく
中川村の下平さん
中川村葛島の下平宗男さん宅の柚子(ユズ)=ミカン科=が黄色に色づきはじめた。
自宅の南側、北風が当らない場所に植えられたユズ(ミカン科)は、樹高4メートル余、樹齢45年余、幹の太さは直径約30センチ。表面に凹凸のある直径7、8センチの実が2百個以上なっている。ほとんどの実が黄色に色づく11月上旬に収穫する。
45年前、下伊那郡泰阜村の宗男さんの姉、良子さんの嫁ぎ先から鉛筆ほどの太さの実生苗をもらい、暖かい場所を求め、植え場所を転々としながら大切に育てた。植えてから20年目頃から、春、可れんな白い花が咲き、実がなり始めた。
ユズは近所に配ったり、ジャム、ユズみそ、鍋や吸物の香りづけに利用するほか、冬至にはユズ湯を楽しむとか。
ユズはかんきつ類とあって、葉はアゲハチョウの食草、幼虫が集まり、小学生の自然観察の場になっているとも。
下平さんは「実は用途が広く、香りは最高。これからも大切にしたい」と話している。