認知症への理解深める
認知症を考える市民の集い
「認知症になっても安心して暮らせる伊那市を目指して」をテーマに、認知症を考える集いが3日、伊那文化会館で開かれました。
認知症を考える集いは、認知症について理解を深めてもらい支え合いの地域を作っていこうと伊那市が開いたもので、会場にはおよそ200人が集まりました。
集いでは、静岡県の市立伊東市民病院の八森淳さんが「あきらめないで認知症」と題して講演しました。
八森さんは女性の3人に1人、男性の6人に1人が認知症になる可能性があると説明し「認知症の症状は目に見えないところから始まっている。少しでもおかしいと思ったら相談して欲しい」と話していました。
また、八森さんがコーディネーターを務めたパネルディスカッションでは、介護経験者やケアセンターのスタッフが体験談などを話しました。
このうち、両親の介護を経験した伊那市美篶の北原友子さんは、その苦労を話しました。
母親に厳しい態度をとられ、最終的には「妹」と呼ばれていたという北原さんは「母は普段厳しい態度だったが、ヘルパーを演じて接したときには素直に聞き入れてくれた」と話していました。
それを受け八森さんは「家族として接することができないのはつらいが、認知症の人の世界に合わせてあげるという事はその人の助けにもなるし大切なこと」と話していました。