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公用スクーター入札ミス
伊那市、業者に謝罪

落札業者変更、入札やり直しも

 伊那市が10月実施した公用スクーターの指名競争見積もり入札で説明不足とミスがあった問題で、市は27日、入札に応じた4業者を集めてミスを認め、謝罪した。その上で、車輌本体と関係費用の総額の一番安いものを落札決定額とするのが正式の方法と明言。このことにより24日付で落札決定していた3機種3台のうち、50cc・4ストロークのスクーター1台は落札業者が変更された。
 さらに、出席した業者から、入札条件の不統一がほかにもあるとの指摘があり、1充電走行距離15キロメートル以上の電動スクーターは入札やり直しとなった。
 問題があったのは、市総務課が行った、4日依頼・19日締め切り・24日決定の入札。落札した業者の見積り額は、車輌本体と関係費用の合計から一定額の値引きをするという形で算出されていたにもかかわらず、市は、車輌価格だけから同じ額を値引きするものと誤って捉えて、その額を落札額として決定した。
 入札には4社が応じたが、入札依頼書は機種や規格などが簡単に記されただけだったため、業者ごとに細目や条件が異なる見積もり書が提出された。だが、市は、一部業者に電話で問い合わせただけで、それらを完全に一致させることを怠り、各業者の見積り書をもとに市側の計算で業者の入札見積り額を推定、その額で落札額を決定していた。
 27日に業者側の指摘でさらに明らかになった50cc・4ストロークの機種の問題は、発売日に絡む。入札依頼書では「10月末納入」とされているが、応札した複数の業者が11月9日発売の安価な新型車で見積り、別の業者は納入日の指定を見てやや高価な旧型車で見積った。新型車で見積った業者のうち1社は、「11月9日発売だが良いか」と市に問い合わせ了解を得ていたが、そのことは他の業者には伝えられていなかった。「これも公平性に欠ける」との業者の指摘を市は認め、この機種は入札やり直しとなった。
 伊那市は50万円を超える入札は専門部署である建設部監理課が所管するが、50万円以下の入札は担当部署が所管している。関係者によれば、こうした小規模入札で不備やミスが見受けられることから、庁内の講習会なども行われたばかりだという。

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