伊那路・木曽路 広域観光推進で連携
広域観光推進懇談会 初開催
伊那谷と木曽谷が連携して観光推進を図ろうと3日、初めての懇談会が伊那市内で開かれました。
この日は、上下伊那と木曽の自治体や観光関連業者など110人が参加しました。
懇談会は、伊那路と木曽路の広域観光の可能性を探ろうと、自治体の担当課などでつくる伊那路・木曽路広域観光連携会議が初めて開きました。
懇談会では、長野県観光企画課長の長谷川浩さんから、観光の現状や課題について説明がありました。
県全体の観光客は、平成3年が延べ1億700万人とピークで、スキー客の減少などにより平成22年では延べ8千600万人となっています。
南信では、グリーンツーリズムなどの取り組みにより伊那路が県内で唯一増加傾向にあるものの、木曽路はここ5年ほどで4割減っています。
長谷川さんは「伊那路と木曽路は観光資源の違う地域。それぞれの強みを活かし、欠点を補う連携は重要」と説明していました。
会議の後には懇親会が開かれ、参加者が名刺交換などをして交流を深めていました。
懇談会の出席者で伊那市高遠町で菓子屋を営む男性は「広域的に手を組んで誘客し、来た人に喜んでもらえるような体制が作っていけたら良いと思う」と話していました。
伊那市紹興振興部観光課の田中章課長は「どんなことが必要なのか民間のみなさんから意見を聞き、行政側の意見も取り入れながらよりよい関係を築いていきたい」と話していました。
連携会議では今後、広域マップの作成や高速道路を活用した誘客の計画など、連携した観光推進に向け、活動を検討していくことにしています。