上伊那消防広域化 将来像示す
伊那消防組合議会
上伊那地域にある伊那消防組合と伊南行政組合が一本化し、広域化した場合の消防の将来像が、17日伊那消防組合議会で示されました。
広域化に向け本格的な検討を行なう協議会の設置は、各市町村の意向を確認し、3月22日に決定します。
上伊那地域にふたつある消防本部を一本化する広域化は、伊那や伊南の消防長、6つの消防署の署長などが研究会を組織し検討を進めています。
今回議会に示された将来像には、本部機能を一本化し、1つの消防本部と指令センター、現在ある6つの消防署で業務を行なうことが明記されています。
広域化は、現場到着までの時間短縮や大規模災害への対応、効率的な財政運営を目的に行なわれるもので、期限までに行なうと国から財政的な支援が受けられます。
今回初めて現在と広域化後の財政シュミレーションも示され、将来的に各市町村の負担金が減る見通しとなっています。
職員の給与は、数年間かけて統一化していくとしています。
議員からは、「新しい伊那消防署の庁舎が本部となる可能性が高いので、建設場所選定にあたり伊那以外の住民の意見を聞くべき」「消防団との関係性は、これまで通り保持してほしい」などといった質問や意見がありましたが、広域化に反対する意見はありませんでした。
この将来像は、伊南行政組合でも20日に報告されることになっています。
今後は、各市町村で意思を決定し、3月22日の伊那消防組合議会に結果を持ち寄り組合としての方針を決定します。
理解が得られた場合、市町村長らで組織する協議会を設置して、広域消防運営計画を策定。
順調に進んだ場合、平成26年度に計画を決定し、27年度、広域消防が発足する見通しです。