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立山実紀 遺作展

34歳の生涯がつまった作品展

立山実紀 遺作展

自閉症のため駒ヶ根市の知的障害者総合援護施設西駒郷で過ごし、卵巣がんのため34歳で亡くなった立山実紀さんの遺作展が12日から伊那市のいなっせで始まりました。
ヨーロッパにあこがれ、写真をもとに色鉛筆で書いた風景画。
書道作品。
細かな刺繍を施した織物の数々。
実紀さんが西駒郷時代に残した作品の数々が会場に飾られています。
立山実紀さんは、1976年に東京都で生まれました。
その後自閉症を発症し、1991年に東京の養護学校に入学。
卒業後は、父親雄大さんの実家がある伊那市西町に移り、1996年西駒郷に入所しました。
15年間を西駒郷で過ごし、去年4月28日、卵巣がんで亡くなりました。
会場に飾られている作品70点ほどは、すべて西駒郷時代の15年間に制作されたものです。
もともと器用だったという実紀さんの才能は、西駒郷で開花したのです。
英語の筆記体が好きだったという実紀さん。
馬の絵は、10年ほど前の25歳位の時の作品です。
ヨーロッパの風景が好きで、特にフランスの小島の修道院、モンサンミッシェルは、大のお気に入りでいつかは訪れたい場所でした。
写真を見ながら色鉛筆で絵にして思いをはせたのでした。
父親と離れ離れに暮らす寂しさからか、書道にもそんな思いを込めました。
この遺作展は、実紀さんの一周忌にあわせて叔母にあたる長瀬さんが中心となり開きました。
長瀬さんは、障害がある子どもたちに勇気ややる気、生きがいを感じてもらいたかったと話しています。
34歳の生涯、15年間の思いがつまった立山実紀さんの遺作展は、17日火曜日まで、伊那市のいなっせ2階展示ギャラリーで開かれています。

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