伊那町の暮らしとともに100年
伊那市駅開業100周年で式典
5月14日で開業100年を迎える伊那市駅。12日にはその記念イベントが市内で行われました。
伊那市駅前のロータリーでは記念式典が行われ、集まった人たちが伊那市駅開業100周年を祝いました。
伊那市駅は、明治45年、1912年の5月14日に伊那電車軌道の「伊那町駅」として開業しました。
当初は貨物の取り扱いも行なっていましたが、1952年に旅客駅となり、1954年の伊那市政施行により名称を「伊那市駅」としました。
酒井茂副市長は「これまでの100年を振り返り、伊那市駅や市街地の今後の100年を見据えていくためのきっかけにしたい」とあいさつしました。
また伊那市駅の岩田一高駅長は「100年を迎えられたのはみなさんの支えがあったから。これからもローカル線ならではの魅力を発信していきたい」と話していました。
式典を企画した「伊那市の暮らし100年地域活性化推進委員会」では、100周年に合わせたイベントを今後も企画していきたい考えです。
池上直樹会長は「100年というものの重みを感じる。盆踊りで駅前が盛った昔のような活気を取り戻していけるよう、少しずつ取り組みを進めていきたい」と話していました。
朝から長蛇の列
この日は、100周年記念切符が200セット限定で販売され、朝から長い列ができていました。
1人2セットまでの購入で、ほとんどの人が2セットずつ購入し、販売開始から30分ほどで完売となりました。
切符を購入したある小学生は「電車が好きで一人で買いに来ました。家の近くの駅が100年もあることはとてもすごいと思う。切符を買えてとても良かった」と話していました。
切符は2日限定の販売で、13日も午前9時から200セット販売されることになっています。
伊那町の歴史をデジタルで体感
伊那市の伊那図書館では、伊那市駅や飯田線の100年の歴史をデジタルコンテンツなどで体感してもらおうと、「伊那・電気と鉄道の100周年とデジタルコモンズ展」が、12日から始まりました。
これは、伊那の暮らしの100年を振り返り、地域の未来を見つめなおしていこうと開かれたものです。
会場には、開業間もない頃の伊那町駅の写真や飯田線沿線の絵図などがパネルで展示されています。
また、デジタル端末iPadを使って、絵図のポイントを触ると説明が表示されるアプリなども展示されていて、実際に体験することができます。
展示は17日木曜日まで伊那図書館で開かれています。