南ア ユネスコエコパーク登録へ活動
世界自然遺産登録長野県連絡協議会が了承
南アルプスの世界自然遺産登録を目指す長野県連絡協議会は、ユネスコが認定する生物圏保存地域・エコパークの登録を進めます。
24日は、伊那市役所で、南アルプス世界自然遺産登録長野県協議会の今年度の総会が開かれました。
協議会は、南アルプスがある伊那市、飯田市、富士見町、大鹿村で組織されています。
今年度の事業で、中央構造線エリアのジオパークの活動を推進することと、ユネスコ・エコパークの登録に向けた活動を行なうことが示され了承されました。
ユネスコ・エコパークは、人間と環境の間に生じる衝突や問題の解決を目的としたプログラムです。
生物多様性の保存と、人間生活や地域社会の持続的な発展が、調和できている地域を認定するものです。
協議会では、今年度中の登録申請を目指したいとしています。
南アルプス講演会
総会のあと開かれた講演会で、日本自然保護協会の朱宮 丈晴さんが講師を務め、「ユネスコ・エコパークの取り組みと、南アルプスの可能性」と題して話しました。
朱宮さんは、エコパークの認定には、認定したいエリアを3つのゾーンに分ける必要があるとしました。
3つのエリアとは、厳重に保護する地域、教育や研修・レジャーに活用する緩衝地域、地域社会の発展や経済活動を行なう移行地域の3つだということです。
南アルプスの登録の可能性について、朱宮さんは、「ニホンジカの食害対策、大鹿村のジビエ料理など、南アルプスに関る活動を沢山拾い出して、行政だけでなく、市民や企業も活動していることを紹介していくとよい」と話していました。