語り継ぐ戦争 少年の塔慰霊祭
太平洋戦争中、満蒙開拓青少年義勇軍として満州に渡り命を落とした青少年の霊を慰める「少年の塔慰霊祭」が22日、伊那市の伊那公園で行われました。
22日は出席者およそ30人が少年の塔の前で黙祷を捧げました。
慰霊祭は今年度、公益社団法人となった上伊那教育会が毎年行っているものです。
少年の塔は、鍬を持ち、遠い大陸から望郷の念にふける少年の像で昭和36年に建立されました。
22日は、大陸に渡ったまま再び古里の土を踏むことなく、亡くなった10代の少年たちの霊を慰めようと出席者が少年の塔に花を手向けていました。
満蒙開拓青少年義勇軍は戦時中の満州開拓事業の一環として組織されたもので、教育会が中心となり奨励していました。
しかし敗戦後、飢えや寒さ、病気で犠牲者が続出し、上伊那出身者で義勇軍となったおよそ800人のうち91人が命を落としています。
上伊那教育会では「若くして犠牲となった少年たちの記憶を風化させず語り継いでいかなげればならない。」と話し平和への誓いを新たにしたいました。