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森林づくり県民税 活用現場を視察

市内2か所で行う

森林づくり県民税 活用現場を視察

 長野県は、来年度から5年間の継続が決まっている森林づくり県民税を活用した施策について、地域の意見を聞こうと現地調査を30日、市内2か所で行いました。
 30日は、地域の代表者でつくるみんなで支える森林づくり上伊那地域会議の委員などおよそ20人が現地調査を行いました。
 このうち、薪ストーブの輸入販売などを行っている伊那市高遠町の株式会社ディーエルディーでは、バイオエネルギー事業部の木平英一部長から、自社で行っている薪ストーブ用の薪の宅配サービスについての説明を受けました。
 デイーエルディーには、森林税を使って間伐された木材が運ばれてきます。
 木平さんは「薪に使う木材には、広葉樹を好む人が多い。間伐される木材は針葉樹が多いことから、宅配という付加価値を付けて針葉樹を販売することで、山とユーザーがつながるようになってきた」と話しました。
 他に、南福地では小規模な山林を集約し組織で管理する「間伐集約化団地」の現場を、委員で中心となって整備に携わっている竹松杉人さんが説明しました。
 竹松さんは「100人近い所有者に了解を得て、境界を明確にしていくことに苦労した」と話しました。
 森林づくり県民税は、森林整備を目的に平成20年度から5年計画で導入されたものです。
 今年度までに、全県でおよそ2万2,500ヘクタールの間伐が行われる見込みで、このうち上伊那ではおよそ2,500ヘクタールとなっています。
 森林税は、今年度が最終年度でしたが、間伐が必要な状況が続いているとして、県は5年間の延長を決めています。
 1人あたり年間500円で、5年間で32億5千万円の税収を見込んでいます。
 県では、来年度からはこれまでなかった搬出間伐への補助制度を新設する他、市町村の水源林取得のための補助制度を設ける考えです。

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