信州の名工　伊藤文一さん

長野オリンパス(株)

　平24年度の長野県卓越技能者知事表彰「信州の名工に」長野オリンパス(株)の伊藤文一さんが選ばれました。
　伊那市西箕輪与地の伊藤文一さん51歳。
箕輪工業高校の電気科を卒業後、昭和55年にオリンパス光学工業(株)伊那工場に光学機器組立て工として入社。
今年4月から辰野町の長野オリンパス(株)に勤務しています。

伊藤さんは入社以来、32年間、主に大学や研究所などで使われている生物顕微鏡の組み立てを最初から最後まで一人で行っています。
　伊藤さんが組み立てている最高級顕微鏡は、400メートル先の50円玉の穴に針を通すほどの精度が求められ、伊藤さんは光学機器業界における組み立ての第一人者と言われています。

この他にも、顕微鏡の修理や新製品の設計検証などにも携わっています。
伊藤さんは平成4年から21年までの18年間にわたり社内で組立などの指導を行い、その間164人の技能士を輩出しました。
平成22年からは光学機器組立ての技能検定委員として県全体の技術向上に貢献しています。
伊藤さんは「製品が海外へシフトしていく中でいかに国内に負荷価値の高い物を残していくか。技能がなければ出来ていかない。これからは後輩たちに受け継いでいきたい」と話していました。