中尾歌舞伎秋季公演
伊那市の無形文化財に指定されている中尾歌舞伎の秋季公演が4日、伊那市長谷の中尾座で開かれました。
今回披露されたのは「義経千本桜 鮨屋の段」です。
源平合戦に敗れた、平家の大将、平維盛をかくまった鮨屋を舞台に家族の愛情、世の無常を描いた作品です。
この作品の見どころは、もどりと呼ばれる歌舞伎の技法を使った権太の猫写です。
もどりとは初めは悪人に見えた役が善人になることを言います。
善人となった権太が家族と維盛の恩に報いて死んでいく場面では、訪れた人たちが息をのんで見入っていました。
中尾座にはおよそ250人が訪れ地域に伝わる伝統芸能を楽しんでいました。