箕輪町指定文化財特別公開
箕輪町郷土博物館は3日、寺や個人所蔵により普段は見ることのできない町指定文化財の古文書と仏像を特別公開した。
11月1縲・日は「文化財保護強調週間」。文化財保護の普及・啓発のため全国的に文化財にかんする行事があり、町郷土博物館も週間に合わせて初めて計画した。
公開した町指定有形文化財は、「普済寺文書」(普済寺所蔵)、「渕井文書」「金銅製誕生仏」(いずれも個人所蔵)。
普済寺文書は「寺領安堵状」「寺領書出」(いずれも天正12年)「朝日受永朱印状」(慶長6年)。渕井文書は「知行安堵状」(天正14年)「知行書出」(天正15年)。
徳川家康が箕輪領を治めていたことを証明する重要な史料で、「寺や渕井氏がそれまで所有してきた土地は従来通り所有を認めるかわりに、徳川氏に忠誠を誓いなさい」という意味の文書だという。
「金銅製誕生仏」は、県史跡の上ノ平城跡で出土。お釈迦様の誕生を祝う花まつりのときに甘茶をかける仏像として知られる。古い形式の痕跡が見られ、箕輪地方と仏教との関係を考えるうえでも貴重な史料。
来館者は、文書や誕生仏をのぞきこむようにじっくりと眺め、貴重な文化財に関心を寄せていた。