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伊那谷断層帯トレンチ調査見学会

伊那谷断層帯トレンチ調査見学会

 箕輪町内で行っている伊那谷断層帯トレンチ調査の見学会が3日、箕輪中部小学校東側水田の調査地点であった。「複数回の断層運動に伴って変形した地層が認められた」との報告に、地域住民ら約40人が興味深く地層を眺めた。
 文部科学省の委託による補完調査の一環。産業技術総合研究所活断層研究センターが9月末から、町内3カ所で調査している。断層が活動して大地震が発生した歴史を地層のずれをもとに解明し、将来発生する地震の長期的な予測をする目的。
 伊那谷自然友の会常任理事の松島信幸さん、活断層研究センター研究員の近藤久雄さんが説明した。
 松島地区は10月18日から掘削。断層が隆起してできた伊那谷断層帯の崖をまたぐように幅3メートル、深さ3メートル、長さ15メートルの四角い穴を掘り地層の断面を調査した。
 川が運んだ地層、池や湖のような環境でできた地層などが見えるが、地層が崖に向かって上がり、崖の所で持ち上がっている。研究員は「伊那谷断層が西側が持ち上がる動きをしたことで変形してできた地層」と説明し、年代は測定中だが、「1万年よりは新しい地層を見ている見込み」と話した。
 トレンチ調査は95年に上下伊那6カ所で実施して以来10年ぶり。当時は3カ所で断層の証拠となる地層が認められたという。

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