【カメラリポート】「負けないで東北」被災地に千羽鶴
西春近南小学校学童クラブ
伊那市西春近南小学校の学童クラブは、被災地を応援する千羽鶴を作りました。
学校近くにある学童クラブ。授業を終えた子ども達が、放課後、保護者が迎えに来るまでの時間を過ごします。
現在22人の子どもたちが、宿題をしたり、校庭であそんだりして放課後を過ごしています。
絵本がきっかけで鶴を折り始める
そのうちの一人、2年生の赤羽 希さん(8)は、去年の秋にある絵本に出会ったことをきっかけに、被災地に千羽鶴を送りたいと、鶴を折り始めました。
その絵本は「ひまわりのおか」東日本大震災の被災地・宮城県石巻の大川小学校でわが子をなくしたお母さんたちが文章を書いた絵本です。亡くなった子ども達との思い出をお母さんたちが振り返ります。
希さんは、鶴を折り始めた理由をこう話します。 「『ひまわりのおか』とか、大震災の本をいっぱい読んだから。困った人がいっぱいいるって書いてあったから。」
4ヶ月ほどかけて千羽鶴が完成
もともと、折り紙を折るのが好きな希さん。少しずつ、折鶴を作り続けました。
周りの子ども達も協力して4ヶ月ほどかけて1000羽の鶴が折れました。
学童クラブの指導員・村山武子さんもそんな子ども達を見守ってきました。
村山さんはこう話します。「千羽というのは根気のいることで、『続かないだろう』ってはじめは半分くらい思っていたんですけれど。希さんの思いがあった気がするんです。それでがんばれたんじゃないかなって。」
一冊の本との出会いを大切に
学童クラブでは、この取り組みから、被災地について考えるきっかけにしたいと、全員で被災地あての手紙も書きました。
村山さんは話します。「ニュースなどを見て、子どもたちは何気なく、(震災について)感じているものがあると思うんですけれど、実際自分たちが活動して、少しでも気持ちに触れることができたらいいなって。希さんと1冊の本の出会いから始まったこと、思いを、無にしたくないなって思ったんです。」
千羽鶴、手紙、本を被災地に
西春近南小学校の学童クラブでは、千羽鶴、子ども達の写真と手紙、そして保護者に呼びかけて集めた絵本などを、被災地に送りたいとしています。
希さんは、最後に、被災地にメッセージを送りました。「負けないで東北!がんばって!!」