展示室設置に合わせてブロンズ像寄贈
瀬戸剛さんが製作
幕末から明治にかけて伊那谷を放浪した俳人・井上井月の常設展示が、10日から伊那市創造館で始まりました。
これに合わせて16日、井月のブロンズ像が伊那市に寄贈されました。
この日は、創造館でブロンズ像の除幕式が行われました。
辰野町出身の彫刻家で、創造館や伊那市駅前の彫刻も手がけた瀬戸團治の四男、瀬戸剛さんが製作したものです。
井月顕彰会の堀内功会長が購入したものを、常設展示に合わせて伊那市に寄贈しました。
堀内会長は「少し本物より男っぷりが良すぎる気がするが、展示室がより華やいで素晴らしくなると思う」と話していました。
ブロンズ像は、台座も合わせ高さおよそ1メートル60センチです。
もともと俳句や井月に興味があった瀬戸さんが、一昨年公開された映画「ほかいびと伊那の井月」を観て製作を決めたということです。
瀬戸さんは「主演の俳優・田中泯さんの印象が強くなったが、50代の井月をイメージして作った」と話していました。
ブロンズ像は、創造館1階に設置された、井上井月常設展示室の中央に置かれることになっています。
井月偲び 伊那・東京の俳人が句会
この日は10日の井月の命日に合わせて句会が開かれ、参加者が句を詠んで偲びました。
10人の参加者が詠んだ句を名前を伏せてそれぞれが選び、最も好評だった句を最高選とします。
東京から4人、伊那市から5人の俳人と映画監督の北村皆雄さんが参加して、お互いの句を詠みながら、気に入った作品を選んでいました。
句会の結果、東京都の俳人西村麒麟さんの句「燕来る 縦に大きな 信濃かな」が最高選となっています。